ここではMacのターミナルで圧縮ファイルの作成や解凍する時に利用するターミナルコマンド「gzip」「gunzip」「bzip2」「bunzip2」について、コマンドの使い方を解説します。
ターミナルコマンド「gzip」
gzipは、ファイル圧縮のために使用されるコマンドラインユーティリティです。
macOSや他のUnix系オペレーティングシステムで使用されます。圧縮されたファイルは、通常.gzという拡張子が付きます。
gzipは、ファイルのサイズを減らし、ストレージの節約やファイル転送の効率化に役立ちます。
「gzip」コマンドの基本的な構文
gzipコマンドの基本的な構文は以下の通りです。
gzip [オプション] ファイル名
「gzip」コマンドでよく使われるオプション
- -dまたは–decompress:圧縮されたファイルを解凍します。
- -kまたは–keep:元のファイルを保持します。
- -rまたは–recursive:ディレクトリを再帰的に圧縮します。
- -vまたは–verbose:詳細な情報を表示します。
- -lまたは–list:圧縮ファイルの内容と圧縮率を表示します。
「gzip」コマンドの例
1.ファイルを圧縮
example.txtというファイルを圧縮します。
gzip example.txt
2.圧縮ファイルを解凍
example.txt.gzというファイルを解凍します。
gzip -d example.txt.gz
3.元のファイルを保持しながら圧縮
example.txtを圧縮し、元のファイルを保持します。
gzip -k example.txt
4.圧縮ファイルの内容と圧縮率を表示
example.txt.gzの内容と圧縮率を表示します。
gzip -l example.txt.gz
gzipはシンプルながら強力なファイル圧縮ツールであり、効率的なストレージ管理やファイル転送に不可欠です。適切なオプションを使用することで、特定のニーズに合わせたファイル操作が可能です。
ターミナルコマンド「gunzip」
gunzip コマンドは、macOS や他の Unix 系オペレーティングシステムで使用される、gzip 形式で圧縮されたファイルを解凍するためのユーティリティです。
gzip コマンドで圧縮されたファイルは .gz 拡張子を持ち、gunzip コマンドを使用して元の状態に戻すことができます。
「gunzip」コマンドの基本的な構文
gunzipコマンドの基本的な構文は以下の通りです。
gunzip [オプション] 圧縮ファイル
「gunzip」コマンドでよく使われるオプション
- -c:解凍した内容を標準出力に出力し、ファイルは保持します。
- -k:圧縮ファイルを保持し、解凍したファイルを作成します。
- -v:解凍プロセスの詳細情報を表示します。
「gunzip」コマンドの例
1.ファイルを解凍
example.txt.gz という圧縮ファイルを解凍します。
gunzip example.txt.gz
これにより、example.txt ファイルが作成され、元の example.txt.gz ファイルは削除されます。
2.圧縮ファイルを保持しながら解凍
example.txt.gz を解凍し、元の圧縮ファイルを保持します。
gunzip -k example.txt.gz
これにより、example.txt と example.txt.gz の両方が存在します。
3.詳細情報を表示しながら解凍
example.txt.gz を解凍し、その過程の詳細情報を表示します。
gunzip -v example.txt.gz
gunzip コマンドは、gzip で圧縮されたファイルを簡単に元の状態に戻すために便利なツールです。さまざまなオプションを使用することで、解凍プロセスを柔軟に制御できます。
ターミナルコマンド「bzip2」
bzip2は、ファイルを圧縮するために使用されるコマンドラインユーティリティです。
bzip2は、圧縮率が高く、特にテキストファイルの圧縮に効果的です。
圧縮されたファイルは通常.bz2という拡張子が付きます。
「bzip2」コマンドの基本的な構文
bzip2コマンドの基本的な構文は以下の通りです。
bzip2 [オプション] ファイル名
「bzip2」コマンドでよく使われるオプション
- -dまたは–decompress:圧縮されたファイルを解凍します。
- -kまたは–keep:元のファイルを保持します。
- -z:圧縮します(デフォルト動作)。
- -vまたは–verbose:詳細な情報を表示します。
- -fまたは–force:強制的に圧縮または解凍を行います。
- -cまたは–stdout:圧縮または解凍した内容を標準出力に出力します。
「bzip2」コマンドの例
1.ファイルを圧縮
example.txtというファイルを圧縮します。
bzip2 example.txt
これにより、example.txt.bz2という圧縮ファイルが生成されます。
2.圧縮ファイルを解凍
example.txt.bz2というファイルを解凍します。
bzip2 -d example.txt.bz2
これにより、元のexample.txtファイルが復元されます。
3.元のファイルを保持しながら圧縮
example.txtを圧縮し、元のファイルを保持します。
bzip2 -k example.txt
これにより、example.txtとexample.txt.bz2の両方が存在します。
4.圧縮ファイルの内容を標準出力に出力
example.txtを圧縮し、その内容を標準出力に出力します。
bzip2 -c example.txt
bzip2コマンドは、gzipに比べて高い圧縮率を提供しますが、圧縮と解凍の処理が若干遅くなることがあります。ファイルサイズを小さく保つ必要がある場合には、特に有用なツールです。
ターミナルコマンド「bunzip2」
bunzip2コマンドは、bzip2形式で圧縮されたファイルを解凍するためのコマンドラインユーティリティです。
.bz2拡張子を持つファイルを元の状態に戻すために使用されます。
「bunzip2」コマンドの基本的な構文
bunzip2コマンドの基本的な構文は以下の通りです。
bunzip2 [オプション] 圧縮ファイル名
「bunzip2」コマンドでよく使われるオプション
- -kまたは–keep:元の圧縮ファイルを保持します。
- -vまたは–verbose:解凍プロセスの詳細情報を表示します。
- -fまたは–force:既存のファイルを強制的に上書きします。
- -cまたは–stdout:解凍した内容を標準出力に出力し、ファイルには保存しません。
「bunzip2」コマンドの例
1.ファイルを解凍
example.txt.bz2という圧縮ファイルを解凍します。
bunzip2 example.txt.bz2
これにより、example.txtファイルが生成され、元のexample.txt.bz2ファイルは削除されます。
2.元の圧縮ファイルを保持しながら解凍
example.txt.bz2を解凍し、元の圧縮ファイルを保持します。
bunzip2 -k example.txt.bz2
これにより、example.txtとexample.txt.bz2の両方が存在します。
3.解凍した内容を標準出力に出力
example.txt.bz2を解凍し、その内容を標準出力に出力します。
bunzip2 -c example.txt.bz2
これにより、ファイルの内容がターミナルに表示され、元のファイルは保持されます。
bunzip2コマンドは、bzip2で圧縮されたファイルを元に戻すために不可欠なツールです。
さまざまなオプションを使用して、解凍プロセスを柔軟に制御することができます。