ターミナル上で動くエディタといえばvimやemacsが有名ですが、シンプル編集ができるエディタとしては「nano」というエディタもあります。
ここではその「nano」エディタの基本操作方法などを解説します。
「nano」エディタとは?
nanoエディタは1999年にChris Allegrettaによって開発されもので、フリーライセンスではなかったPicoの代替となるエディタとして開発され、当初は「TIP(TIP Isn’t Pico)」という名前でしたが、2000年に「Nano」と改名されました。
その後、2001年2月にnanoはGNUプロジェクトの一部となり現在に至っています。
nanoはviとは異なりシンプルで直感的なインターフェースにより、手軽に利用できるエディタとなっています。
nanoエディタの起動方法
nanoエディタはターミナル状で以下の方法で起動できます。
nano [オプション] [ファイルのパス]
新規ファイルで作る場合はファイル名を入力すれば新規ファイルが作成されます。
nanoエディタの主なショートカットキー
- Ctrl + G: ヘルプを表示
- Ctrl + O: ファイルを保存
- Ctrl + X: Nanoを終了
- Ctrl + K: カーソル位置の行をカット
- Ctrl + U: 直前にカットしたテキストを貼り付け
- Ctrl + ^: テキスト選択モードを開始します(範囲選択)。
- Ctrl + W: 検索します。
- **Ctrl + **: 置換します。
- Ctrl + C: カーソル位置の情報を表示します(行番号、列番号)。
矢印キーでカーソルの移動も可能です。
nanoエディタのマーク機能
nanoエディタのマーク機能では指定した範囲のテキストをカットしたり貼り付けたりすることができます。
1.範囲をマークする
「Ctrl+^」にすると下に「Mark Set」と表示されます。
2.範囲を指定する
カーソルを移動すると範囲がマークされます。
3.マークした範囲を削除する
「Ctrl+K」を押すと範囲がカットされます。
4.指定箇所に貼り付け
カットされたテキストはバッファに格納されているので、貼り付けたい位置で「Ctrl +U」のコマンドで貼り付けになります。
nanoの設定ファイルの編集方法
Nanoの設定は ~/.nanorc ファイルでカスタマイズすることができます。
以下は設定例と項目の種類です。
set tabsize 4
set autoindent
set mouse
set linenumbers
- tabsize: タブ幅を設定します。
- autoindent: 自動インデントを有効にします。
- mouse: 設定するとマウスサポートを有効にします。
- linenumbers: 行数を表示します。
Nanoエディタは、Vimのようなクセは少なく、簡単なテキスト編集からコード編集まで、幅広く対応できる便利なエディタです。
設定ファイルをカスタマイズすることで、ターミナル上でさらに効率的に作業を行うことができるので、興味ある方は試してみてください。