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Macが対応するHDD・SSDのフォーマット形式とWindowsとの互換性

データを読み書きするためのハードディスクのフォーマットにはMacだけでもさまざまな種類があり、それぞれ特徴があります。

またWindowsにもいくつかフォーマットがあり、それぞれの互換性も含めここでは解説します。

MacのHDDフォーマット形式

Macでは以下のHDDフォーマット形式があります。

APFS (Apple File System)

2017年にリリースされたAppleによって開発されたファイルシステムで、主にmacOS High Sierra以降で使用されています。

APFSはHFS+の問題を解決する目的としてMacの標準フォーマットでファイル管理は64bitでSSDに最適化、ファイルのコピーもマルチスレッド化により高速なコピーを実現。

システムの状態を特定の時点で保存し、後でその状態に戻すことができるスナップショットの対応やディスクの暗号化もネイティブ対応とHFS+のファイルシステムから大幅に改善されています。

HFS+ (Hierarchical File System Plus)

macOS(旧Mac OS X)の標準ファイルシステムとして長く使用されてきました。

ファイル管理は32bit、シングルスレッドでスナップショットも未対応であり、APFSに取って代わられつつありますが、古いバージョンのmacOSや一部のストレージデバイスでまだ利用されています。

Windowsの主なファイル形式

FAT (File Allocation Table)

1970年代末に開発され、MS-DOSおよびWindowsの初期バージョンで広く使用されました。FAT12FAT16FAT32といったバージョンがあります。

FAT32の場合、1ファイルあたりの最大サイズは4GB、パーティションの最大サイズは2TBです。

ExFAT (Extended File Allocation Table)

Microsoftによって開発され、FAT32の制限を克服するために設計されました。

FAT32に比べて効率的なストレージ管理が可能で、1ファイルあたりの最大サイズは16EB(エクサバイト)、パーティションの最大サイズも16EBです。

NTFS (New Technology File System)

Microsoftによって開発され、Windows NT 3.1以降のWindowsで使用されており、問題があった場合は記録をたどって修復する「ジャーナリングファイルシステム」など高い安定性が特徴となっています。

NTFSMacでは対応しておらず、クロスプラットフォームでの利用を考える場合はExFATやFATがよく使われます。

Linux系の主なファイルフォーマット

ext4 (Fourth Extended File System)

ext3の後継のext4Linuxで広く使用されているファイルシステムで2008年にリリースされ、デフォルトのファイルシステムとして多くのLinuxディストリビューションで採用されています。

ジャーナリングにも対応、最大1エクサバイト(EB)のファイルシステムサイズと、最大16テラバイト(TB)のファイルサイズをサポートします。

macOSは標準ではext4をサポートしていません。しかし、サードパーティ製のソフトウェア(例:Paragon ExtFS for Mac)を使用することで、ext4フォーマットのドライブを読み書きできるようにすることが可能です。

XFS

XFSは、高性能で拡張可能なファイルシステムで、最初はSGIのIRIXオペレーティングシステム用に開発されました。現在ではLinuxで広く使用されています。

  • macOSは標準ではXFSをサポートしていません。ext4と同様に、サードパーティ製のソフトウェアを使用することでXFSフォーマットのドライブを読み書きすることができますが、完全な互換性を持つソフトウェアは限られています。

どちらのファイルシステムも、Linux環境での使用が最適であり、macOSでの使用は限られた状況や特定のソフトウェアを介した場合に限られるのでmacOSでのHDDやSSDの利用には向いていないので注意が必要です。

MacWindowsのフォーマット別対応一覧

MacではNTFSを除いて基本は読み込みは可能となっています。

フォーマット形式Mac
読み込み
Mac
書き込み
Windows
読み込み
Windows
書き込み
APFS
HFS+
FAT
ExFAT
NTFS