以前からウワサはありましたが、Facebookが仮想通貨「Libra」を発表しました。
識者の間では批判的な意見が多いですが、「Libra」についてのポイントをまとめておきます。
目次
1.Facebook一社だけの独占支配的な仮想通貨ではなく、パートナー企業との合議制で運用
仮想通貨「Libra」はFacebookが発表しましたが、Facebookによる支配的なものではなく、発表時点では28社によるLibra Associationによって運用されます。
- Mastercard
- Visa
- PayPal
- PayU
- Stripe
- eBay
- Booking Holdings
- Facebook/Calibra
- Farfetch
- Lyft
- Uber Technologies
- Mercado Pago
- Spotify
- Iliad
- Vodafone Group
- Anchorage
- Bison Trails
- Coinbase
- Xapo Holdings
- Andreessen Horowitz
- Union Square Ventures
- Breakthrough Initiatives
- Ribbit Capital
- Thrive Capital
- Creative Destruction Lab
- Kiva
- Mercy Corps
- Women’s World Banking
ビットコインのようなマイニングと違い、Libra Associationの正式メンバーだけがノードを持てますが、最終的にはPoSモデルに移行する予定とのこと。
Visaやマスタード、eBayやUber、Paypalなどそうそうたる企業が名を連ねており、他の仮想通貨と比べても信頼性は高いものになっているし、こういったサービスでいち早く利用できることになりそうです。
「Libra」はほぼステーブルコインで価格の大きな変動はない
仮想通貨の問題点としては価格変動が激しいことが問題のひとつですが、Libraでは準備金「Libra Reserve」によって担保されるため、大幅な価格変動を防ぐことができるとのこと。
これによって投機的な動きによる上下の変動を防ぐことができます。
Calibra社が2020年にデジタルウォレットをリリース予定、プライバシーも厳格に
Facebookの子会社であるCalibra社が2020年にデジタルウォレットをリリース予定しており、専用アプリや、Facebook MessengerやWhatsAppなどに対応する予定です。
また、Facebookをはじめ、同意なしに第3者に情報は提供しないとしており、プライバシーも重視されています。
プログラミング言語「Move」でリブラのブロックチェーンを使ったアプリ・サービス開発が可能
そして、リブラのブロックチェーンを使えるプログラミング言語「Move」をオープンソースとして公開するということで、EthereumのSolidityのように開発者が「Move」でアプリやゲーム、各種サービスを開発することができます。
ここに色々なビジネスチャンスが出てきそうですね。
ただ、アメリカ政府が計画停止を求める声明文を発表しており、プライバシー問題で色々問題のあったFacebookに対して政府は厳しく見ているようです。
そして日本でも仮にリブラが世界的に動き出しても、日本の法律などを改正しない限り、利用は難しそう。
個人的には複数企業が絡んでいるし、期待したいところです。
「Libra」のホワイトペーパーが日本語でも公開されているので興味のある方は読んでみてください。
■The Libra Whitepaper – Blockchain, Association, Reserve | Libra
LINEが7月から国内でも仮想通貨取引を開始!?
情報が非公開として匿名を条件に語った関係者によると、LINEのブロックチェーン関連事業を手掛けるグループ会社LVCは、金融庁の審査を経て今月中にも国内事業の前提となる登録業者として認められる見込み。登録を受けてLINEは、「BITMAX」という名称の取引所を数週間内に開設し、ビットコインやライン独自の通貨「Link」を含む仮想通貨の売買や送金サービスを始める。
ブルームバーグの報道を受けて、LINEはこれに対して否定しています。
国内で仮想通貨取引をするには金融庁の厳しい審査があり断念した会社も多い中で、こんなにも早くLINEに許可がおりるのか半信半疑ですが、もしLINEが参入すれば面白くなりそうです。
また、マネーパートナーズグループが、暗号資産交換業登録の準備中であるCoinage(コイネージ)を完全子会社化し、2020年4月をめどにサービスを開始予定となっています。